士業事務所のweb担当が学んだこと

税理士事務所に勤めるウェブ担当者が日々の業務で学んだノウハウを公開するブログです。士業事務所の集客に使えるマーケティングやウェブ制作のノウハウを実際に中で働いているからこそ分かる視点を交えてお伝えします。

マーケティングの定義がわからないから、詳しい人に聞いてみた

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 マーケティングの定義って何だろう?何とも曖昧な言葉だなーと思っていたのですが、先日腑に落ちる説明を聞いたので、ご紹介します。言葉の意味を正しく理解すると、今までなんとなく理解した気になっていたことをちゃんと理解できるようになります。

 

マーケティングの定義 

マーケティングとは、以下の2つのことをする。

  1. 市場創造
  2. 顧客創造

市場を作ることと、その市場の中でお客さまを見つけるための活動がマーケティング。

 

市場=マーケットです。じゃあ、市場の定義って何なんだという話になりますが、需要=ニーズを満たす商品やサービスを探している人たちと理解しています。

 

需要の大きさや購買頻度、購買力によって市場の大きさは決まる。

 

マーケティングとは、市場を見つけることと、その市場の中で、わが社の商品やサービスを見つけてもらって、購入してもらうための取り組みである。

 

市場は顕在化している場合と、潜在化している場合がある。

 

顕在化している市場では、お客さまはどんな商品やサービスが自分たちの需要を満たしてくれるのか既に知っている代わりに、それを提供する競合他社も多く参入している。つまり、競争が発生している。

 

現代のマーケティングでキーになるのは、潜在市場。

 

まだ公になっていない需要を明らかにし、需要を満たす商品・サービスを用意できるかがポイントとなる。

 

具体的なマーケティング作業のステップは以下のとおりだ。

  1. 潜在市場の調査
  2. 商品・サービスの調達または開発
  3. テスト販売
  4. 普及のための告知
  5. 認知して市場シェアを大きくする

 

 上記の5つのステップに照らし合わせて考えると、今まで曖昧だったマーケティング関連の事柄が何を目的に行っていたものかが、整理できるような気がします。

 

それと、売るための手段だと思っていたものの、別の使い道も考えられるようになります。例えば、リスティング広告は上のステップで考えれば、4)と5)の告知と販促の手段だと捉えがちですが、1)~3)のために使うこともできますね。

 

マーケティングという言葉の曖昧さと正しい判断ができない危険性

マーケティングの定義って人によって様々な形で言われていますが、「商品の売り方」だけを取り上げてマーケティングと言っている場合があって、これには違和感を感じます。どちらかと言えば、「お客のことを知る事」の方が大事だと思うのです。つまり、市場を作る・知るの方です。

 

その市場の中で、より多くのお客さまに商品を手にとってもらうための手段の一つとして、売り方を考えるのであって、「商品の売り方」は目的ではなく手段の一つだと理解しています。

 

特にウェブマーケティングの世界では、「SEO」「PV数を上げる方法」「リスティング広告」などの手段が目的化してしまっているような事例が多いような気がしています。

 

士業事務所の場合、SEOやリスティング広告、ウェブサイトの制作も、外注する場合が多いと思うのですが、「マーケティング」みたいな曖昧な言葉で飾られたセールストークを聞くと、なんとなく凄そうみたいな気になって、費用と効果の妥当性を正しく判断できなかったり、他の手段との比較検討が正しくできないことがあります。

 

それは、本来の目的を見失ってしまってしまうことが原因なのではないかと感じています。

 

そもそも、手段が目的化すると運用後の最適化ができなくなるので、良いことはありません。

 

手段の目的化を防ぐためにも、正しい判断を下すためにも言葉の定義を正しく理解することって大事なのではないかなーと思います。