士業事務所のweb担当が学んだこと

税理士事務所に勤めるウェブ担当者が日々の業務で学んだノウハウを公開するブログです。士業事務所の集客に使えるマーケティングやウェブ制作のノウハウを実際に中で働いているからこそ分かる視点を交えてお伝えします。

グーグルアドワーズの品質スコアが最高値の10になりました。

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グーグルアドワーズでリスティング広告を運用して1年くらいになります。最近特に施策を打ったわけではないのにクリック率が高いなぁと思っていたら、全体的に品質スコアが上がっていました。品質スコアが上がった要因や、やったことをまとめます。

 

運用歴1年くらいで、品質スコアが最高値の10になったキーワードが増えてきました

 アカウントを作成してから、今日まで1年間くらい運用を続けてきました。品質スコアは日々チェックしているわけではないのですが、ここ最近で最高値に上がったようです。

 

 当然、すべてのキーワードで品質スコアが最高値になっているわけではありません。品質スコアが3以下になってしまったものもいくつかあります。

 

ですが、主要なキーワードはだいたい7~8以上の品質スコアになっていました。その中で、数えてみたら10個のキーワードが品質スコアが最高値の10になりました。

 

運用をはじめて半年くらいで品質スコアが7~8くらいに上昇して、残りの半年で10にまで上がったような推移でした。

 

品質スコアが最高値になったキーワードに対して、特別になにかやったというわけではなく、想定したクリック率になるように全体的に行った施策と、主要キーワードの中で品質スコアが下がってしまった広告に対して最適化を行った結果、品質スコアが10にまで上がったキーワードが出てきたという感じです。

 

そもそも品質スコアってなに?どうやって決まるの?

 GoogleAdWordsの公式ヘルプで品質スコアの意味を確認しましょう。

support.google.com

品質スコアとは、アカウントの各キーワードに対して与えられる 1~10 の数値で、キーワードによって表示された広告やリンク先ページの品質を評価するものです。品質スコアが高い場合は、広告とリンク先ページがユーザーとの関連性が高く利便性が高いことを示します 

品質スコアは 、広告文とリンク先ページの関連性が高く、広告をクリックした人にとって利便性が高いと判断されると、高い数値が与えられます。

 

したがって、品質スコアはこれらの要素によって決められています。

    • 広告の推定クリック率: この値は、広告の過去のクリック数とインプレッション数の影響を受けます(広告の掲載順位や広告表示オプション、以前にユーザーがクリックした広告の視認性に影響する可能性のあるその他のフォーマットなどの要素を除く)。
    • 表示 URL の過去のクリック率: 表示 URL が獲得した過去のクリック数とインプレッション数
    • リンク先ページの品質 : ページの関連性、情報の透明性、操作性
    • 広告と検索の関連性 : 広告テキストとユーザーの検索との関連性
    • 地域別の掲載結果: ターゲット地域でのアカウントの実績
    • ターゲットに設定しているデバイス: デスクトップ PC やノートパソコン、携帯端末、タブレットなど、各種デバイスでの広告の実績

基本的には、広告とウェブページが検索ユーザーにとって有益かどうかで品質スコアが決まると考えておけばOKです。広告文で謳っていることと、ページの内容に齟齬があったり、ページに魅力がなかったりすると、品質スコアは下がります。

推定クリック率と過去のクリック率について

基本は、クリック率が高い=検索ユーザーにとって有益→品質が高い、という考え方でクリック率の高いキーワードは品質スコアが上がっていきます。

 

ただ、入札額を高くして掲載順位を上げれば、クリック率はあがります。すると単純にクリック率だけで判断していると、お金をたくさん持っている人が有利になってしまいます。

 

そこを調整するために推定クリック率という考え方があります。この位置ならこれくらいのクリック率になるだろうという、推定クリック率と実際のクリック率を見比べて良い悪いの判断をします。

 

なので、入札単価と掲載順位の差を標準化して、ライバル達よりクリックされていれば、品質スコアは上がり、ライバルの広告のほうがよりクリックされていれば、品質スコアが下がります。

 

品質スコアが上がるとどんなメリットがあるの?

品質スコアは広告が検索ユーザーにとって有益かどうか、Googleが下したジャッジだということは分かりました。

 

では、品質スコアが上がるとどんなメリットがあるのでしょうか。

簡単に言うと、通常は広告の品質が高いほど費用が抑えられ、広告掲載順位が高くなるということです。

はい。こういうことです。広告費用を抑えることができます。

 

なぜそうなるのか、ご説明しましょう。

 

広告の掲載位置は、広告ランクの高い順で決まっています。広告ランクは下の式で求められます。

 

品質スコア×入札単価=広告ランク

 

例1

私の広告ランクが8で入札単価が100円だったら、広告ランクは800です。

ライバルAの広告ランクが5で入札単価が200円だったら、広告ランクは1000です。

ライバルBの広告ランクが5で入札単価が100円だったら、広告ランクは500です。

 

この場合、ライバルAが掲載位置1位になって、私が2位です。ライバルBは3位。

 

ライバルBと同じ入札単価でも、ライバルBよりいい位置に広告をだすことができて、たくさんクリックを集めることができます。

 

例2

私の広告ランクが8で入札単価が130円だったら、広告ランクは1040です。

ライバルAの広告ランクが5で入札単価が200円だったら、広告ランクは1000です。

 

この場合、私の掲載位置が1位で、ライバルが2位になります。

 

広告ランクが高いと、上の位置を抑えているライバルを抜くためにかかる費用も安くなります。

 

このように、安い広告費で良い広告の掲載位置を得ることが出来ます。

 

品質スコアを上げるためにやったこと

正確に言うと、品質スコアを上げるために何かをしたということではありません。

 

CPAを目標に近づけるための施策で、結果的に品質スコアが上がったという方が正確かと思います。広告を出稿する目的は、品質スコアを上げることではないですからね。

 

でもまぁ、目的は目標CPAと目標コンバージョン数を達成することとすると、クリック数を稼いでかつ単価は低く抑えていく方向に調整していきますので、品質スコアが上がっていかないと目標も達成できないとは思います。

 

品質スコアを上げるためにやったことその1 広告文の改善

広告分の作り方だけで、1記事かくべき内容ですが、広告文の改善が品質スコアアップに一番影響が高かったと感じます。

 

ポイントは、検索キーワードと広告文の関連性かと思います。

 

具体的には、タイトル部分にキーワードを入れること。それが難しかったら広告文内に入れるのも効果が無いことはなかったと思います。これをやると、キーワードと広告分の関連性も増し、クリック率が上がるので品質スコアが上がります。

 

クリック率を上げるために釣り広告文を作ってしまうと、今度はページとの関連性が下がり品質スコアが下がりますので、正攻法の広告文作りが肝要です。

 

品質スコアを上げるためにやったことその2 住所表示オプション

親キーワード+地域名キーワードの複合キーワードが主力になるのですが、特に所在地に近い地域名キーワードの品質スコアが上がりました。

 

住所表示オプションを登録し、所在地をシステム的に明示しておいたのも、効果があったのではないかと思います。

 

特定の地域での実績というやつですね。

 

品質スコアを上げるためにやったことその3 地域ターゲティング

グーグルアドワーズでもYahoo!プロモーション広告でも、特定の地域に絞って広告を出稿するだとか、半径何Km以内の入札単価を◯%引き上げるなどの調整をすることができます。

 

広告分の作り方にも繋がりますが、商圏内の有望な地域には、入札単価を優遇し、広告分も専用のものを作り、別の地域の人がクリックしない&該当地域の人がクリックしたくなるようにしました。

 

入札単価の多寡は、品質スコアに影響しないように標準化しているとはいえ、クリック数を集めて早く評価してもらうという意味もあり、重要地域を優遇するのはやった方がよいと感じます。明らかに特別扱いしている地域の品質スコアは上がっていきました。

 

品質スコアを上げるためにやったことその3 ランディングページとの関連性を見直し

広告文と、ランディングページとの関連性を高めたのも効果があったと感じます。

 

具体的には、関連性が低いという警告がでて、品質スコアが低くなったキーワードがありました。

 

そこで、altやtitle、discripsionタグ内の文言を見直し、同じ言葉をなるべく使うようちょうせいしたところ、品質スコアが上がりました。

 

まとめ

自分が気がついてないだけで、その他の施策が結果的に品質スコアを上げる要因になっていることもありそうなので、これがすべてという訳では決してないと思います。

 

それに、まとめてみて思ったのですが、公式ヘルプなどで普通にやった方がいいよと言われていることしかしていないとも言えますね。

 

逆に言えば、まともにやっていれば自然と品質スコアは上がるような気もしています。

 

それと、ランディングページの出来も品質スコアに影響しているのは感じます。私の場合、Web担当者としてリスティング広告の運用もランディングページの作成も一人で行っているので、一貫した施策をすることができています。

 

別々に外注している場合などは、広告では安さを売りにした広告文になっているのに、ランディングページでは品質を売りにしている...みたいなことにならないよう、広告とランディングページの一貫性や関連性をチェックしてみると良いかもしれません。